考!サンゲツ(DNP社製)EBクロスについて色々考えてみた3
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⓪内容
EBクロスの不良につて色々考えてみたの3回目です。
前回までの記事はこちら
今回で最後です。今回は「EBクロス 2016-2018」のカタログについて考えたものを記事にしたいと思います。
①カタログ_耐久性
サンゲツのホームページ(http://www.sangetsu.co.jp/pdfdownload/eb16/)より引用
まず、毎度のことですが、「優れた耐久性と施工性」をうたっています。ただ、カタログ中に耐久性はなにも表記されていませんし、データも紹介されていません。ただ、この文言、「EBクロス 2011-2013」にも「EBクロス 2013-2015」のときも書かれていました。すると、「さらに」とか「いっそう」とか言葉を追加しないと、前のシリーズと一緒なの?とつっこみたくなります。また、本当にそうなら、何かしらのデータを掲載すればよいのにとも思いました。
②カタログのポイント1:エコ
カタログを開くと「EBクロスのおすすめポイント」が6つ紹介されています。それぞれ少し見てみます。まずポイント1
生産から廃棄まで一貫したエコ配慮を実現
「EBクロス2016-2018」カタログより引用
これはそうなんでしょう。CO2排出削減量が一般ビニルクロスの約40%減、重量が一般ビニルクロスの約35%減と書かれています。ちなみに1つ前のシリーズ「EBクロス 2013-2015」では、CO2排出削減量が一般ビニルクロスの約40%減、重量が一般ビニルクロスの約40%減でした。重さが約5%アップしてますね。これは厚みを増した分と光安定剤を添加した分だと考えられます。でもCO2の排出量は変わってません。少し本当?という気がしますが、「約」という言葉に丸め込まれているのかもしれません。少なくとも重さが増えた分CO2排出量は多少増えてるでしょう。
でも、ここで言いたいのはそういうこではなく、トータルで考えたときにどうかということです。例えば、一般的なクロスが10年くらいの耐久性を有しているのに対し、EBクロスの不良品は2年程度でした。この周期で貼り替えとなると、通常クロスの5倍の貼り替えが必要になります。10年のトータルで見ると、通常のクロスの3倍のCO2が排出されることになります。つまり耐久性がないものって、トータルでみると全然エコではないですね。
③カタログのポイント2:クリーン
ポイント2は「空気を汚さないクリーンな室内環境」
シックハウスの原因となる厚生労働省室内濃度指針値策定13物質を使用していないので、残留T-VOCがほとんど検出されない、室内環境に配慮した壁紙です。
「EBクロス2016-2018」カタログより引用
と書かれています。これもそうなのでしょう。データも記載されています。ただ、カタログを嗅ぐとわかると思うのですが、独特な匂いがします。私は少し焦げたような匂いだと感じました。
④カタログのポイント3:ひび割れしにくい
これもそうなんでしょう。私も今まで使ってきてひび割れしませんでした。
一般ビニルクロスに比べて下地追従性にすぐれているので、ヒビ割れしにくく、下地の歪みやズレもきれいにカバーします。
「EBクロス2016-2018」カタログより引用
と書かれています。ただ、今まで住んだ家、他の人の家でもヒビ割れしているのを見たことがないので「他のクロスと比べるとどうか?」と聞かれるとよく分かりません。
⑤カタログのポイント4:汚れをふき取りやすい
これは当初「EBクロス2011-2013」からうたっています。
醤油やケチャップなどの食品、クレヨンや水性ペンなどの筆記具、ツイッチ周りの手垢など、日常生活の汚れが拭き取りやすくなりました。
「EBクロス2016-2018」カタログより引用
と書いてあります。最後の「拭き取りやすくなりました」という言葉が引っ掛かります。今まで拭き取りにくかったの?最初「EBクロス 2011-2013」から言ってるのに?とつっこみたくなります。あと、私の家の今貼ってあるEBクロス(2年程度経過品)を拭くと下地からなくなって綺麗になくなります。こんな感じです。最悪です。
なので、残念ながらこれは実感できませんでした。それに、汚れ防止機能に関しては等級があるので、数値で示せばよいのにと感じました。だって、ポイント6で紹介する表面強度に関しては等級で表記しています。
⑥カタログのポイント5:はがしやすく貼りやすい
自分で剥がしたり、貼ったりするわけではないので、どうでもいいです。
⑦カタログのポイント6:表面強度3級
一般ビニルクロスに比べてスイッチ周りやコーナー傷など、日常生活のキズに強い。
「EBクロス2016-2018」カタログより引用
と書かれています。ちなみに、表面強度に関しては全部で5段階であります。5級が一番強く、1級が一番弱いです。引っかき試験後の表面状態を評価していて、それぞれ以下のような感じです。
5級:一見視で特に変化が見られない
4級:多少表面傷が見られるが、比較的大きな表面層の破れ等はみられない
3級:表面層の破れが明確に見える
2級:表面が破けて紙等の裏打材が明らかに見える(長さ1cm未満)
1級:表面が破けて紙等の裏打材が明らかに見える(長さ1cm以上)
EBクロスは3級なので、「う~ん、破けたら嫌だな」と私は感じました。ちなみに表面強化品と書かれているクロスは4級以上のものです。グレードアップ品には結構あります。なので、特別キズに強いという印象は受けませんでした。ただ、今貼ってあるクロスは軽く引っかくとボロボロになりますが、「EBクロス 2016-2018」のカタログ品は多少引っかいてもなんともないです。これが持続すばよいですね。
⑧まとめ
かなり屁理屈を書きましたが、私自身すでにこのクロスに一回嫌な思いをさせられているので、マイナス評価から入ってしまっています。魅力的に感じたのは、ポイント②:クリーンでしょうか。でも、私はEBクロスの独特な匂いがあまり好きではないので、「う~ん」という感じです。また他のポイントは、どうでもよいか、他にもっといいクロスがあるんじゃない?と思いました。では、一番のメリットは?と言えば間違いなく価格でしょう。同じサンゲツから出ているシリーズでは「SPクロス」と同等、「FINEクロス」や「Reserveクロス」の半額程度です。ただ、他のクロスより耐久性がないと、貼り替えるスパンが短くなり、長期的にみるとコストがかかってしまいます。何回もクロスを貼り替えたいという人にはよいかもしれません。
⑨最後に
前回も書きましたが、私は色々考えると「う~ん。やっぱりEBクロスはもういいや」という結論になりました。グレードアップ品の中から選んだ方が、結果的には長く使えてコスト的にも環境的にも優しいのではないのかぁ。と思ったのです。これは私のいち考えですが、他の人がクロスを選ぶ際の参考になれば幸いです。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。